水木しげるのラバウル戦記
一晩で読み切りました。どこかのパクリ寄せ集めで出来た三文ミリオンセラーよりはるかに良い。文章は簡素でしたが、スケッチも手伝ってそこには本人の体験に基づく実話があり、ハリウッド映画よりも重厚感のあるスリルと恐怖に満ちた描写で戦争の恐ろしさを垣間見た気がします。
また、最後の現地でのデッサン集は、当時の終戦直後の状況から限られた材料で描かれたものだったとのことですが、まるで美術館にでもいるかのような高潔さを演出しており、戦争が終わった安堵感をを伝えているように思いました。そして、230ページの3〜4行目の一言がこの本の核となるメッセージであったと感じています。感動しました。
絶対オススメです。