2013年11月06日

「演奏を聞いてください」

今日ピアノの調律でお伺いしたのは音大の学生さんです。この学生さん、一生懸命練習をしてピアノの構造にもとても興味を持っているようです。

いつもピアノの調律・お手入れが終わると、すぐにピアノの前に座ってご自分の課題を弾き始めます。今日も、「今はどんな曲を練習しているんですか?」とか「近々本番はあるのですか?」などと近況を聞きながら作業を終えたあと、すぐに近日披露する曲を演奏して聞かせてくれました。

後でその曲について調べて知ったのですが、演奏時間は二つの楽章を合わせてだいたい12分くらいでした。最初の楽章を終えたとき「もしよければ次の楽章も弾きますが」というので、二つ返事で「ぜひお願いします」と答え、最後まで拝聴させていただきました。

私がここで思ったのは、この学生さんは自分の演奏を披露することを純粋に楽しんでいるんだということでした。きっと多くの人は恥ずかしく思い、見ず知らずの調律師に課題曲を聞かせるなんてチュウチョするでしょう。しかしこの学生さんは自分が日々一生懸命練習している曲を私一人の前で一生懸命弾いて聞かせてくれたのです。私はとてもうれしく思いました。

とてもありがたいお土産をいただきました。ありがとうございます。



Posted by かっちょ at 00:01│Comments(0)
 
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